家族のためにも考えよう、実は身近な相続税のこと【5/5】

5:結局のところ、自分にとってのベストな方法とは?

C子さんは持ち前の粘り強さで、ある程度の情報を集めることができました。
ブラウザのお気に入りに追加した沢山のページや、後から読み返しやすいよう印刷した紙、
自分で内容をまとめたメモ書きの束などを眺めると、ずいぶん頑張ったように思えます。

賃貸物件を建てるべきという話、節税方法としてはイマイチだという話、C子さんは色々な意見を目にしました。
確かにそのページを読んでいる間は、なるほどなと思えるのですが、
「でもこれって、うちにもぴったり当てはまるのかしら?」との不安は消えません。

実践1:インターネットで調べてはみたけれど

結果として、調べれば調べるほどに、C子さんが一番知りたかったことは遠のいていったようにも感じられました。

つまり『我が家の状況に合った、最適な対処方法』なんて、
ネットで探すだけでは見つかりそうにない、と思えるようになってきたのです。

相続税の試算にしても、所有している財産の総額を元に算出を行います。
けれど、そもそもの前提として『現状に則した資産総額を正確に把握している』と、自信を持って言えるでしょうか?
慎重派のC子さんにとっては、そこも疑問を抱くところです。

わぁ、C子さん、あれから結構な量の情報を集めたんだな。
メモ用紙の束だけでも、目が疲れてしまいそう……。

噂話への疑問から、ここまでよく頑張ったよ。

公的機関による資料ならともかく、個人がインターネットで
私的に発信している情報は、玉石混淆だからね。

他人の成功談・失敗談から学ぶべきところはあっても、
それが「自分の状況に当てはまる」とは限らないでしょ?

そもそもの前提条件が違うのに、
「自分も同じようにすれば大丈夫だろう」
と思い込んでしまうのは危ない、ってことか。
うん、そういうこと! 何にしてもそうさ。

情報を発信している人の立場へ片寄った内容になっている
かもしれないし、単純に当人も思い込みや勘違いをしている
可能性だってあることを、忘れちゃいけないね。

結局「家族の未来を一番に考えられるのは、自分自身」だと
思ったなら、まずは適切な味方を作ることから始めよう!

家族にとって何がベストか」を見定めるには、
現状を正確に把握した上で、公平に味方してくれる人が必要か!

そう考えると、慌てて対処しなきゃいけないような状況で
なかったことは、C子さんにとっても幸いだったのかな。

不謹慎な例えになってしまうけど、C子さんだって、
お父上の容態が急変してから、こういう問題を
突き付けられる未来もあったかもしれないからね……。

後々のことを考えれば、余裕のあるうちから
準備を始めておくに越したことはないんじゃないかな。

確かに。突然の不慣れな事態で、心身ともに弱っている時、
その筋に詳しいと自称する人が話を持ちかけてきたら……
深く考えないまま、判断を委ねてしまいたくなるかも。

そういう時が来たとしても、最初から頼れる相談相手、
つまり実際に話をしてみて、信頼できると思えた専門家
きちんと決まっていれば、焦りや不注意での失敗は減らせるかな?

そうだね。
持病のある人が、自分の身体をよく知ったかかりつけ医を
頼りにするのと同じで、ごく自然なことさ。

家族の財産を、そして家族の未来を守るためにも。
いざという時に頼れる、その道の専門家を早めに見つけておこう!

「自分にとってのベストな方法」のために

いくらインターネット広しとは言え、前提条件は人それぞれです。
ご自身の状況と一致する情報を見つけるのは、なかなか難しいでしょう。

ですから、最も適切な方法を模索する準備としては、まず
次のような専門家を味方につけることから始めるのが確実です。

  1. あなたの資産状況を正確に把握できる知識を備え
  2. 資産を守るために公平な立場で判断ができる

余裕のあるうちに準備を始めることで、より状況に則した
節税対策を選択することが可能になります。

見通しを誤って大切な資産を失うことのないよう、
いざという時を迎える前に、お早めの相談をご検討ください

⇒現状に則した取り組みへの一歩として
まずは一度、お話をお聞かせください

お問合わせ

実践2:専門家に相談する利点 ~税理士事務所のご紹介~

積極的に情報を集め、資料もしっかりと読み込んできたC子さん。
けれども前回、とうとう大きな壁に行き当たってしまいました。これから一体、どう動くのでしょう?

「何もわからなかった頃より、ビジョンがはっきりしたのは確かね。
でも、一人であれこれ考えるにも限界みたい……そろそろ、家族にも打ち明けてみる頃合いかしら」

家族の様子を見ながら、まずはじっくり話をしてみるようです。
これまで蓄えた資料などを役立てることで、家族のちょっとした疑問にも答えやすいでしょう。

「家族を説得できたら、一度プロの専門家にも相談しておきたいわね。
調べ物にはもう慣れたんですもの、相続税の扱いに長けた事務所だって、きっと見つけてみせるわ!」

さて、噂話から始まったC子さんの奮闘記も、これにて結びとなります。
今まで相続税にはあまり馴染みがなかったという方にも、身近に感じていただけましたら幸いです。

最後に実践編として、当『税理士法人佐藤会計』のご案内も含め、
相続税に関する事柄を専門家に相談することの利点についてご紹介いたします。

よろしければ今しばらくの間、サクラとクロウの会話にお付き合いください。

あぁ、これでついにC子さんともお別れなのか……。

さみしくなるけど、本当に根気よくやっていたもの。
せめてこれから先も、上手くいくことを祈っておこう。

まぁまぁ、そう落ち込まないでよ、クロウくん。

もしかしたら、今度はC子さんのほうから、
ぼくらの事務所へ相談を持ち掛けてくれるかもしれないでしょう?

そうだった! すっかり見送る気持ちになってたなぁ。

よし、ここで専門家を味方につける利点をビシッと
アピールできれば、あとは楽しみに待っていられるんだものね。
サクラくん、バッチリ紹介頼むよ~。

クロウくんのその切り替えの早さは、長所だよね……。
まぁ、ぼくとしても異論はないから、任せておいて!

それじゃあ、はじめに前提から確認してみよう。
相続税に関して専門家に頼る部分って、どういう事柄を想像する?

えぇと、そうだね。ぼくのイメージだと……
最初のスタート地点は、所有している財産を正確に把握すること!
全容を掴まないことには、具体的に動きようがないもの。

それで相続税が発生するか、どのくらい支払うことになるかが
わかったなら、事前に節税対策を立てられるよね。
必要があれば、納税資金の調達方法も考えておかないと。

それから、実際に相続税が発生したら、税務署に申告が必要なんだよね?
国税庁のホームページを確認してみたけど、これがなかなか複雑で……
自分で手続きを済ませられるかなぁ?
国税庁 > 税務手続の案内 > 相続税の申告手続

おっと! ここで申告書の重要性を少し話そうか。
相続の後、国の調査官によって「税務調査」が行われるんだ。

相続発生からおおよそ3年位内に、申告内容に不適切な部分が
なかったかどうか、厳しいチェックが入るよ!
税務署や国税局が調査を行って、申告と実態を照らし合わせるのさ。

もしこの税務調査によって申告漏れなどがあったと判断されれば、
修正申告書の提出と、差額分の納付・還付手続きが必要になる。

問題や不備があったら、また手間が増えちゃうのか~。

申告や納税が遅れた時には、追加で別の税も納める必要が
あったはずだよね。修正時は変動分の差額だけで済むの?

いいや、この場合もまたペナルティがあるよ。
増額の修正が必要になれば、新たに別の税金も課せられる。
結果として、遺産に対する納税額の割合は増大してしまうってこと!

また、意図的に仮装や隠蔽を行ったのならともかく、
財産の計上漏れや、所有している土地に対する評価額の違いから、
修正を求められるケースが多い点にも注意が必要なんだ。

だからこそ、事前の財産の把握申告書の作成は、
経験を積んだ専門家を探して、失敗のないようにしたいのさ!

なるほどなるほど。
そこで、さっきぼくが挙げたイメージの部分も含めて、
強い味方になるのが「税理士」というわけだ!

税務調査の確認項目に通じていれば、引っ掛からないよう
ポイントを押さえた申告書だって、作成しやすくなりそう。

うん、そういうこと。
相続税に関して、税理士がその強みを発揮できるのが
事前対策」や「申告書の作成」かな。

税務調査は、根本的な部分から徹底的に、その道の専門家が行う。
しかも形式的に進めるから、書類を重視するんだ。
こちらの状況を加味した対応なんて、まず望めないよ。

えーっ!?
対策をしたつもりでも、税務署に否認されたり、
別の箇所で見落としがあれば、努力は全て水の泡……??

う~む……これで安心と高を括っていたなら尚更、
予想外の手続きや支払い義務が発生したら、大慌てになるよね。

それなら、こっちだって最初からその道の専門家……
相続税に精通した税理士に相談したほうが無駄がないでしょ?

事前に準備を整えて、適切な対策・申告に努めることこそ、
最終的に資産を守る結果へと繋がるんだ!

でも、繰り返し「事前に」とか「予め」みたいに言われると、
なんだか急かされてる気分になってきちゃう。

専門家は公平な立場で手助けしてくれるとしても、
どうして「早めの行動」が大事になるのかな?

相続税対策には、相続の発生前からじっくりと取り組むことで、
より効果的な節税を見込めるものもあるからね。

生前贈与なんかは、その例としてわかりやすいかな?
財産を遺す側が、生前のうちに推定相続人へ
贈与する形で、その財産を移しておく方法さ。

毎年決まった額の基礎控除が定められていて、
その金額までなら課税対象にならないんだ。

上手く利用すれば、何年もかけて基礎控除額分ずつ財産を
移動させて、必要なら納税資金の足しにも回せるでしょ?

へぇ~。あくまで一例でも、話を聞いてみると面白いなぁ。
課税のルールの中で、ケースに合った工夫を凝らすために、
余裕を持って取り組めたほうがベターなんだね。

ところで、税理士だけじゃなく、もっと別の専門家
必要になる場合もあったりしないかな。例えば……
C子さんは大丈夫そうだけど、遺産の配分で揉めそうな時とかさ。

うん、確かにね。
相続税の対象になる財産は多岐に渡るし、
各分野に精通した人達との連携が必要になってくる。

税理士法人佐藤会計なら、次のような専門家とも提携が
可能だから、迅速な対応や紹介を行うことができるんだ。

弁護士をはじめ、司法書士行政書士弁理士社会保険労務士など。
必要に応じて、専門的な業務を分担するよ。

それから、土地家屋調査士測量士建築士なども。
財産に土地や建物が含まれる場合の査定に、とても心強いよね!

今まで多くの業務を請け負ってきた実績があるから、
他の専門家ともスムーズに提携できるんだ!
なるほど~。

じゃあ、具体的には、どんな感じで相談していくの?

相続税の節税対策においては、これまで話してきたように
財産構成や各人の状況にとって、最適な方法を選択することが重要だね。

例えばもし、ほぼ同じ遺産総額を抱える場合でも、
一辺倒な対策法で、本当に資産が守れるとは限らないんだ。

だから最初は、電話またはメールでお問い合わせをいただいて、
それから個別の相談に応じていく形になっているよ。
相談料は次の通り。

●面接・電話相談……30分で 5,000円+消費税
●メール相談……1案件メール1往復で 3,000円+消費税
※どちらも顧問契約がある場合には無料

ふぅん……。
もしかしたら、ちょっと敷居が高く感じたり、躊躇しちゃう
場合もあるかなぁ? でも、いざ相続税が発生すれば、
納税だけでもかなりの金額になるんだものね!

安易に資産を減らすような結果を招かないよう、
先手を打つことで、最終的に損にならない方向を目指していくのか。

そう!
これで相談の必要性もまとめることができたね。
ぼくらの解説も、そろそろ終わりになりそうだ。
じゃあここで最後に、もうひとつだけ質問~!
相続税を初めて視野に入れたとすると、専門的なやりとりに
不安のある人も多いんじゃないかと思うんだ。

何か用意しておいた方がいいものがあれば、知りたいな。

ふむふむ、そうか。
これがあれば話を具体的に進められる、という準備を
しておくと、少しは気が楽になるかもしれないね。

そういうことなら、不動産を考慮に入れておきたい場合は、
固定資産税の「納税通知書」、それに付属の「課税明細書
があると、より実情に沿った検討の助けになるよ!

その固定資産の所在する市町村から、毎年送られてくる通知書だっけ?
明細から参考にできる部分もあるんだね。

大事な書類だし、きちんと保管しているはずだけど……
もしも手元に見当たらなかったら、どうしたらいい??

納税通知書自体の再発行は、行っていない場合が多いかな。

課税明細書と同様の内容が記載された「固定資産課税台帳(名寄帳)」なら、
写しを交付してもらえるよ。市町村が発行しているものだから、
詳しくは担当の市役所や町役場などに問合わせるのが一番確実かな?

本人確認書類が必要だったり、取得の際には1件ごとに
数百円程度の手数料が発生する場合もあるみたい。

よ~し、これなら心も資料も、準備は万全かな?
不慣れなことなら尚更、前もって不安を取り除いておきたいもの。

後はぼくもゆったり構えて、お問い合わせを待ってみよう。

まったく、クロウくんは普段からのんびりしてるでしょ?

それじゃあぼくはちょっぴり、情報収集に行こうっと!
C子さんみたいに、新しく挑戦してみるのも楽しいよね。

最後までお付き合いくださって、ありがとうございました。

税理士法人佐藤会計へのご相談を、お待ちしています!

税理士法人佐藤会計の業務に関するご案内

●相続税に関する業務の範囲

  1. 相続財産の確定・整理
    被相続人の相続財産として計上すべきか否かの線引きや、
    土地の綿密な調査も含め、評価額を計算します。
  2. 遺産分割案の検討・作成
    公正な立場から、経済上有利な分割案をご提案します。
    (弁護士等の援助を受け、書類も作成可能です)
  3. 納税資金の資金繰りを検討
    金銭納付・延納・物納など、合わせてご提案します。
    (不動産を売却する場合のお手伝いなども行います)
  4. 税務申告書の作成・提出
    お預かりした書類から、作成・提出までを行います。
  5. 申告書提出後の税務調査への対応
    事前に打ち合わせを行った上で、税務調査の際には
    当事務所が責任を持って対応します。

●提携の可能な専門家
他の専門家とも提携し、迅速な対応やご紹介が可能です。
弁護士をはじめとして、司法書士、行政書士、弁理士、社会保険労務士。
また、土地家屋調査士、測量士、建築士など。

⇒相続税に関するお悩みなら、是非とも当事務所まで
皆様からのご相談を、心よりお待ちしております

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解説ページ索引(全5回)

  1. 〈導入〉税制改正と、開発・区画整理による地価上昇の影響
  2. 〈小耳に挟んだ噂〉軽々しく言えない・聞けない、大きなお金のハナシ
    1. 交通インフラ整備で、その周囲も開発が進む?
    2. 開発の影響で、土地が値上がりしたら?
    3. 値上がりした土地には、相続税対策が必要?
  3. 〈基礎知識〉相続と税にまつわる基本的なこと ~まずは下調べ~
    1. 相続とその範囲について知ろう
    2. 相続税の概要を掴んでおこう
  4. 〈詳細確認〉相続税って、他人事じゃないの? ~少し踏み込んで~
    1. 税制改正(平成27年1月1日施行)の影響とは?
    2. 更地の相続税対策には、賃貸物件を建てるべき?
  5. 〈実践〉結局のところ、自分にとってのベストな方法とは?【このページです】
    1. インターネットで調べてはみたけれど
    2. 専門家に相談する利点 ~税理士事務所のご紹介~